歴史 歩・歩・歩(さんぽ)
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お観音様広場と龕塔碑(がんとうひ)
「歩(さ)・歩(ん)・歩(ぽ)・会」眞田 幸人(65)
小早川隆景が名島城に居城した天正15(1587)年頃、神宮寺という大きな寺が名島城の内濠にありました。
神宮寺は小早川隆景や黒田の藩主から寄付を受けていましたが、
明治維新となり神仏分離令が出されると、衰退し廃寺となってしまいました。
神宮寺が建立されていた場所は、現在、お観音様広場と呼ばれ、その一角に龕塔碑(※)があります。
龕塔碑はお観音様広場が荒廃することを案じた地域住民によって、
昭和4(1929)年に建てられました。
碑文には、神宮寺が廃寺となるまでの沿革が記されていましたが、終戦後削り取られました。
現在は、碑文とその現代訳が記された看板があります。
お観音様広場には龕塔碑のほか、神宮寺歴代の高僧を葬る墳墓などがあり、
名島の歴史をしのぶ場所となっています。
※龕塔とは、断崖や大岩を彫って作られた仏像を納める厨子(ずし)のことで、
後に供養塔や墓碑などに用いられた。