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掲載号:2020/02/01   特集記事, 市政だより記事

遺跡は語る 遺物や遺構がつなぐ過去と現在 2020/02/01

お問い合わせの際は、過去の記事もございますので、掲載時期をご確認ください。

遺跡は語る
遺物や遺構がつなぐ過去と現在

市は、遺跡を発掘調査し、出土した資料を埋蔵文化財として保存・活用しています。市の遺跡について、市埋蔵文化財センター・宮井善朗所長(57)に聞きました。

福岡市は遺跡の宝庫

 

宮 井善朗所長の写真
福岡市は、朝鮮半島や中国大陸に近く、古くから海外との交流が活発に行われてきました。そのため、全国的にも遺跡が多く、毎日どこかで発掘調査が行われています。都市の発展に伴って行われてきた地下鉄工事や宅地造成、ビル建設などの際には、数多くの遺跡が発見されました。

昭和52(1977)年から始まった地下鉄空港線の工事では、中国製の陶磁器などが大量に出土し、博多遺跡群が発見されました。以降、同遺跡群を40年間で200地点以上調査し、出土した資料の数は30万点を超えます。

開発前の発掘調査を制度化

文化財保護の観点から、市は全国に先駆けて遺跡分布地図を作ってきました。家を建てたり、道路工事を行ったりするたびに、そこが遺跡に含まれるかどうかを分布地図で確認し、該当すれば試し掘りなどをして遺跡の有無を調べています。こうした取り組みが遺跡の保護につながっています。

遺物や遺構から分かること

発掘を進めていくと、人々が使っていた道具や持ち物などの遺物、住居跡や墓などの遺構が出てきます。そこから、土地利用の移り変わりや住んでいた人々の生活を知ることができます。
例えば、板付遺跡では、日本で最初に稲作が始まったころの様子が、鴻臚館(こうろかん)跡では、古代日本の外交や交易の窓口だった同館の概要を知ることができます。同様に博多遺跡群では、国際貿易都市として栄えた中世の博多のまちを推察できます。

埋蔵文化財は私たちと昔の人をつなぐもの

埋蔵文化財を見るときは、自分の身の回りの生活の道具と比べながら、「どんな時にどんな人が使ったのだろう」「どのようにして作られたのだろう」と想像してみてください。普段私たちが使う鏡も、昔は祭祀(さいし)で使われていました。「誰の墓だろう」「墓の中から出てくるのはなぜだろう」と考えていくと、権力者が権威の象徴として持っていたことが想像でき、とても貴重なものだったことなどが分かります。
モノが存在するということは、それを作り、使った人がいたということです。私たちと同じように笑ったり、泣いたりしながら暮らしていた人がいた。そう思うと、遠い過去の歴史が身近なものとなり、いろいろな発見があると思います。

●市埋蔵文化財センター

【場所】 福岡市博多区井相田二丁目

電話 092-571-2921

FAX 092-571-2825

【開館時間】 午前9時~午後5時(入館は4時半まで)

【休館日】 月曜日 料金 無料

遺跡からの出土品を常時見学できるほか、日本全国の発掘調査報告書や、考古学・歴史関連の書籍を閲覧できます。考古学講座なども行われています。

2020年3月21日(土)午前10時~午後3時には遺物写真撮影会を行います。※申し込み不要。

普段展示ケース越しでしか見ることのできない出土品を間近で見たり、触ったりしながら、福岡の歴史を体感しませんか。セットや小道具を使い、古代人や発掘調査員になりきって撮影することもできます。カメラやスマートフォンなどはご持参ください。

古代人や発掘調査員になりきって撮影の写真
また、2020年2月4日(火)~2020年5月10日(日)には、企画展示「甦(よみがえ)る出土遺物~平成30年度の保存処理成果から~」も開催します。

●市博物館 常設展示室

【場所 】福岡市早良区百道浜三丁目

電話 092-845-5011

FAX 092-845-5019

【開館時間】 午前9時半~午後5時半(入館は5時まで)

【休館日】 月曜日(祝休日の場合は翌平日)

【料金】 一般200円、高・大生150円、中学生以下と市内に住む65歳以上は無料

出土品は市博物館でも展示されています。人・モノ・文化の交流によってもたらされた福岡の歴史を体系的に知ることができます。今宿古墳群の一つ・鋤崎(すきざき)古墳の石室の実物大のレプリカにも注目を。

今宿古墳群の一つ・鋤崎(すきざき)古墳の石室の実物大のレプリカの写真

コウコちゃんが潜入
比恵遺跡群の発掘現場
博多駅の南側に広がる比恵遺跡群(福岡市博多区)は、縄文時代から戦国時代までの長期にわたる複合遺跡です。地面を掘り下げていくと、たくさんの遺物や遺構が出てきました。

4~6人規模の住居跡の写真 深くて大きな穴は奈良時代 の井戸の写真 掘りやすいように手作り された道具の写真 遺構の形や大きさが分かる よう図面の写真弥生時代の石斧(せきふ)の写真出土した遺物の一部の写真重機で地面を掘り起こした跡やコン クリートの塊の写真
遺跡が教えてくれること
この一帯は、2,000年前に奴国(なこく)の中心地として栄えた場所です。そんな大昔から人々が住んでいた場所に今、私たちが住んでいます。連綿とした人々の営みが続いています。

埋蔵文化財課 大塚紀宜係長の写真

2,700回にわたるこれまでの発掘調査から
福岡市の10大遺跡を選んでみました

遺跡の所在地や概要等は、ホームページ(「福岡市の文化財」で検索)でご確認ください。また、情報プラザ(市役所1階)や各区役所の情報コーナー、各出張所で、「福岡市文化財マップ」を配布しています。 ※記事中の(国)は国指定史跡、(見)は見学可能。

福岡市文化財マップの写真
■問い合わせ先/文化財活用課 電話 092-711-4666 FAX 092-733-5537

福岡市の10大遺跡の写真

<1>元岡・桑原遺跡群(福岡市西区)

庚寅銘大刀(こういんめいたち)の写真
九州大学伊都キャンパス建設に伴い、金の象眼で銘文が埋め込まれた古墳時代後期の鉄刀「庚寅銘大刀(こういんめいたち)」が発見されました。

<2>今宿古墳群(福岡市西区) (国)(見)

大塚古墳の写真
今宿地区(国道202号線周辺)に古墳時代の全期間にわたって、この地域を治めた有力者が葬られた前方後円墳が7基点在しています。
そのうち、山の鼻一号墳と大塚古墳は、公園として整備されています。また、丸隈山古墳では、棺(ひつぎ)を納めた石室の内部を見ることができます。

<3>吉武高木遺跡(福岡市西区) (国)(見)

吉武高木遺跡の写真
弥生時代の有力者たちの甕棺墓(かめかんぼ)を発見。「三種の神器」をイメージさせる銅鏡・勾玉(まがたま)・銅剣なども出土し、「日本最古の王墓発見」と注目を集めました。現在は「国史跡吉武高木遺跡 やよいの風公園」として、実物大の甕棺や、銅剣・鏡などの副葬品の出土状態が分かる精巧な模型などが設置されています。
開館時間 午前9時~午後5時

<4>四箇(しか)遺跡(福岡市早良区)
四箇田団地の建設工事に伴い、市内では数少ない縄文時代後期の集落を発見。漆器やマメ・ヒョウタン等の種子が出土しました。

<5>鴻臚館(こうろかん)跡(福岡市中央区) (国)(見)
平和台球場の改装をきっかけに、古代の迎賓館だった鴻臚館の遺構が発見されました。昭和62(1987)年に行われた現地説明会には7,000人以上が詰め掛けました。
「鴻臚館跡展示館」では、遺跡の上に覆屋(おおいや)を立て、礎石などの遺構を発見当時の姿で公開しています。当時の建物の一部が復元されているほか、中国や朝鮮、西アジアの陶器やガラス器なども展示しています。

鴻臚館(こうろかん)跡の写真
開館時間 午前9時~午後5時(入館は4時半まで)

<6>板付遺跡(福岡市博多区) (国)(見)
縄文時代最後の土器と弥生時代最初の土器が発見され、稲作が伝わった経緯が解明されました。現在は「弥生のムラ」として、竪穴住居や水田が復元されています。また、展示館も隣接しています。

板付遺跡の写真
開館時間 午前9時~午後5時(入場は4時半まで)

<7>金隈(かねのくま)遺跡(福岡市博多区) (国)(見)

弥生時代の共同墓地。宅地造成中に偶然、北部九州特有の甕棺墓を発見。136体の人骨が出土しました。「金隈遺跡甕棺展示館」では、遺跡の一部を公開しています。

金隈遺跡甕棺展示館の写真
開館時間 午前9時~午後5時(入館は4時半まで)。月曜日休み(祝休日の場合は翌平日)

<8>雀居(ささい)遺跡(福岡市博多区)

雀居(ささい)遺跡の写真
福岡空港国際線ターミナルの整備に伴って、弥生時代の木製農具や組み立て式机、漆製品などが多数見つかりました。

<9>博多遺跡群(福岡市博多区)

中国産陶磁器の写真
出土した膨大な資料のうち、中国産陶磁器をはじめ、中世博多の貿易や人々の生活を物語る資料など、総数2,138点が国の重要文化財に指定されました。

<10>元寇(げんこう)防塁 (国)(見)

元寇(げんこう)防塁 の写真
鎌倉時代に元軍の襲来に備えて築かれた石塁。その長さは福岡市西区・今津から福岡市東区・香椎まで、博多湾沿岸の約20キロに及び、現在4地区(今津、生の松原、百道、西新)で見ることができます。幕府が九州各地の御家人に命じて防塁を築かせたため、地区ごとに使われている石材や造りが異なります。

番外編 鴻臚館に食材を納めた役所跡
鴻臚館から離れた「海の中道遺跡」で、一般庶民が生活する集落では見られない朝鮮半島製の土器や、役人が使用していたベルトの金具などが出土しました。また、漁網用の重りや製塩土器も発見され、ここが鴻臚館で使う食材が納められた役所であった可能性が出てきました。

製塩土器の写真

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【場 所】市博物館(早良区百道浜三丁目)
【費 用】一般1,200(1,000)円、高大生800(600)円、小中生600(400)円、65歳以上1,000円 ※かっこ内は前売り。
【期 間】2019年7月6日(土)~8月25日(日)午前9時半~午後5時半(7月20日~8月25日の金・土・日曜日と8月12日~15日は午後8時まで開館) ※入場は閉館の30分前まで

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