福岡市は、8月を「防犯強化月間」と定め、防犯について考えるきっかけづくりを行っています。
福岡市早良区内でも、さまざまな防犯活動が行われており、今回は二つの校区の取り組みを紹介します。
大原
オレンジベストは安心の証し
大原校区では、平成30年から「できる人が、できるときに、できることを」をスローガンに「オレンジベスト運動」を行っています。
この運動は、お揃いのオレンジ色のベストを着て自宅の前に立ったり、買い物に行ったりしながら地域に気を配ることで、不審者を抑制しようと始められました。
子どもたちが一目で安心できるよう、お揃いのベストと帽子を130セット購入し、いつでも活動できるように、校区内の人に配っています。
翌年には、犬の散歩用のリードや自転車に付ける見守りグッズ、「ながら防犯パトロール」と書かれたトートバッグを製作・配布しました。
同校区では、平成19年から青色回転灯装備車(青パト)での見回りも行っており、現在までに不審者による声かけ事案はほとんど起きていません。
また、パトロール中に徘徊していた高齢者を保護したこともあり、オレンジベスト運動と青パトでの見回りが校区内の安心・安全に役立っています。
同校区自治協議会の阿部哲法会長は
「オレンジベストを着ていると、子どもたちが立ち止まって礼儀正しく元気にあいさつをしてくれます。もっと多くの人にベストや帽子などの見守りグッズを着けてもらい、校区の安全を守っていきます」
と話しました。
飯倉
毎日休まず青パトで見回り
飯倉校区では、平成22年から青パトでの見回りを始め、2020年で10年目を迎えます。
発足当時の会員は40人ほどでしたが、今では飯倉小学校のPTAや原中学校の地域委員を含めて約90人が活動しています。
青パト自体も2019年11月に日本財団の助成を受けて、当初から運行していた初代に代わる二代目を購入しました。
参加できる曜日ごとにシフトを決めて見回りを行ったり、高齢などで運転が不安な人は助手席に乗って呼び掛けを行ったりするなど、みんなが見守りに参加できるようにしています。
見回りは小学校の下校時間だけでなく、土曜・日曜も行われています。
また、交通マナーや詐欺被害防止の啓発、体育祭などの行事の広報等も行っています。
子どもたちの見守りと校区の安全を目標に活動した結果、2019年度自転車の窃盗など確認された犯罪件数は活動前の3分の1以下で過去最低の数にまで減らすことができました。
また、青パトを見かけた子どもたちから手を振られることも多くなりました。
同校区青色パトロール委員会の後藤裕会長は
「10年続く活動を、これからも今までと変わることなく続けていきます。私たちと一緒に活動してくれる若い人の育成にも力を入れていきたいです」
と話しました。
【問い合わせ先】
福岡市早良区総務課
電話 092-833-4304
FAX 092-846-2864