自分たちの町は自分たちで守る
消防団は、地域住民を中心とした消防機関です。
福岡市西区を管轄する西消防団には、姪浜・壱岐・能古・今津・金武・周船寺・元岡・北崎・今宿の九つの分団があります。
消防団員は非常勤特別職の地方公務員で、火災や災害発生時に自宅や職場から現場に駆け付け、消火や救助活動を行います。
2019年、西消防団が火災などで出動した件数は40件、出動人員は延べ926人でした。
西消防団金武分団(団員数40人)の寺尾良一分団長(56)に話を聞きました。
消防団に入ったきっかけを教えてください
消防団員の先輩から誘われて、29歳の時に入団しました。
消防団は忙しそうな印象だったので最初は入団をためらいましたが、消防学校での研修にも参加し、団員として活動を開始しました。
現在は分団長としての活動も増えましたが、家族は入団当初から理解してくれ、活動と自営業を両立できています。
火事や風水害が起きたらどんな活動をしますか
火災が起きたときは消防署の隊員と協力して消火活動を行います。
また、風水害などの際には、自主的に水位の警戒をするなど、さまざまな災害対応を行います。
災害時は想定通りにはいかないことが多いので、現場では常に緊張感を持ち、団員にけがのないよう、最大限配慮します。
災害時以外の活動内容を教えてください
災害対応のための機材の整備点検や、住宅用火災警報器の普及活動、火災予防の広報などを行います。
また、ポンプ操法大会出場に向けて、放水訓練も行います。
校区の文化祭等では、纏(まとい)振りと太鼓も披露しました。
また、校区の小学4~6年生を対象に消防少年団を募集し、規律訓練のほか、芋植えやキャンプなどを行っています。
訓練はいつ行っていますか
団員のほとんどが仕事を持っているので、休みの日に訓練等を行うなど、団員の負担軽減と、職場の理解が得られるように配慮しています。
女性や学生でも参加できますか
金武分団には3人の女性団員がいます。
現場での活動のほか、避難所開設の際には大きな戦力になっています。
また、予防指導員として、防災訓練や救命講習等での活躍にも期待しています。
若い団員も在籍しています。
消防団員は体力勝負の面もあるので、若い人の力は欠かせません。
消防団の魅力・やりがいを教えてください
「地域の安全」を第一の目標に、団員同士の絆ができたことが誇りです。
また、地域の皆さんと顔見知りになったことで、横だけではなく、縦のつながりもできました。
声掛け・助け合いにつながり、家族にも恩恵があったと思います。
消防団は、活動を通して地域住民の顔を知り、自分の住む地域の安全に貢献できる、やりがいのある仕事です。
でも本当は、消防団が出動する場面がないことが一番だと思います。
地域みんなで防災意識を高めて、災害のないまちにしていきましょう。
西消防団は、団員を募集しています。
対象は、福岡市西区内に住むか通勤・通学する18歳以上で、性別は問いません。
詳細は福岡市ホームページ(「福岡市 消防団員募集」で検索)で確認をするか、問い合わせ先へご連絡ください。
【問い合わせ先】
西消防署警備課消防係
電話 092-806-0642
FAX 092-806-6462