「新しい生活様式」で文化芸術を楽しむ 感動をつなごう
新型コロナウイルスの影響によるイベントの開催制限等が緩和され、街はにぎわいを取り戻しつつあります。
新しい生活様式を踏まえて公演を再開した、博多座と九州交響楽団を訪ねました。
この街に根付いた文化を絶やさぬように
博多座 支配人
藤田洋一さん(53)
博多座では、2月の『福岡市川海老蔵特別公演』2日目の夜の部から急遽公演が中止となり、それ以降、全ての公演の中止を余儀なくされました。
再開できたのは、約半年後の9月に行われた『北島三郎ファミリーコンサート』からです。
博多座が開場した平成11年、歌手による座長公演を初めて行ったのが北島三郎さんでした。
以来、「博多座といえばサブちゃん」といわれるほどお客様とのつながりも強く、ご本人も博多座を大切に思ってくださっています。
そんなご縁から今回の上演が実現しました。
座席の前後左右を空けた状態でしたが、それでも場内はお客様の笑顔と大きな拍手であふれました。
やはり生の公演はいいものですね。
なじみのお客様から「久しぶりやね」と笑顔で声を掛けてもらい、胸が熱くなりました。
舞台は、出演者が集まって稽古をする期間が必要予約なため、制限が緩和されたからといって、すぐに公演を実施できるわけではありません。
それでも、10月の博多座文楽公演に続き、11月には11日~25日の『福岡市川海老蔵特別公演』、30日の『立川志の輔・立川生志兄弟会』など、博多座に少しずつ日常が戻ってきつつあります。
また来年は、元日から始まるミュージカル『ローマの休日』をはじめ、さまざまな公演も予定されています。
博多座の開場から21年、累計来場者数は1千万人を超えました。
この街に根付いた、観劇の文化を絶やさぬよう、これからも素晴らしい演目をお届けしていきます。
感染対策を徹底し、皆さんのお越しをお待ちしています。
十一月博多座特別公演に寄せて
福岡市川海老蔵さん
満席だった2月の『福岡市川海老蔵特別公演』が途中で中止となり、お客様には本当に申し訳なく、私も大変悔いが残りました。
5月に予定していた十三代目福岡市川團十郎白猿襲名が延期になり、今回再び海老蔵として博多座の舞台に立ちます。
昼の部は2月にやり遂げられなかった『勧進帳』を、夜の部は『お祭り』など華やかな演目を、昼夜別の狂言で演じます。
今、このような状況だからこそ、出演者一丸となって、お客様に喜んでいただける舞台をお届けしたいと思っています。
ミュージカル『ローマの休日』
半世紀を超え、今もなお世界の映画ファンを魅了し続ける『ローマの休日』。
1998年に世界初の舞台化が日本で実現したミュージカルが、今回新キャストを迎え、装いも新たに生まれ変わります。
【日時】
2020年来年1月1日(金・祝)~12日(火)
【場所】
博多座(博多区下川端町)
【料金】
A席14,500円、
B席9,500円、
C席5,000円
※未就学児入場不可
観劇券は、2020年11月28日(土)午前10時から博多座電話予約センター(電話 092-263-5555)他で販売開始。
ホームページ(「博多座」で検索)からも購入できます。
【出演】
※各役五十音順
朝夏まなと
土屋太鳳
(アン王女・Wキャスト)
加藤和樹
太田基裕
(新聞記者 ジョー・ブラッドレー)
藤森慎吾
(カメラマン アーヴィング・Wキャスト)
他
プレゼント
『ローマの休日』のA席観劇券を抽選でペア5組に差し上げます。
はがきに住所・氏名・年齢・電話番号と「最近幸せを感じたこと」を書いて、2020年11月25日(必着)までに広報課「博多座」係(〒810-8620福岡市役所10階)へ。
当選者には、2020年12月1日ごろ直接観劇券をお送りします。
※公演日は指定できません。
「あなたの街のオーケストラ」として
九州交響楽団 音楽主幹
深澤 功さん(60)
九州交響楽団は、福岡を拠点とする常設オーケストラとして、九州およびその他の地域で年間約150回のコンサートを行ってきました。
ところが、今年は新型コロナウイルスの影響で、2月15日以降5カ月間にわたって一切の活動ができなくなってしまいました。
演奏家としての仕事を全うすることができず、ほとんど毎日顔を合わせていたメンバーと会うことすらできない、そんな苦しい日々が続きました。
7月17日にようやくコンサートを再開することができ、会場の熱気からもお客様が待ち望んでくださっていたのが伝わってきて、本当にうれしかったです。
現在、クラシックコンサートでは、感染拡大防止のために最前列を空席にしていますが、それ以外の全ての座席に座っていただけるようになりました。
ただし演奏家同士は、これまでよりも広く間隔を取っています。
互いに息を合わせながら演奏するためには、やりにくい部分もありますが、上質の音楽をお届けできるよう、新しい様式の中で工夫を重ねながら演奏を続けています。
私たちは「あなたの街のオーケストラ」として、お客様とのコミュニケーションを大切にしています。
今は残念ながら、開演前のロビーコンサートや終演後の見送り、CD・グッズ等の販売を行うことはできません。
でもその分、気持ちは皆さんのもっと近くに、と心掛けています。
最高のクオリティーで、心を込めて演奏しています。
コンサートホールは、換気も十分に行われていて安心できる場所です。
ぜひ会場で、心に響く生の演奏の素晴らしさを感じてください。
九響の専用練習場でもある末永文化センター(城南区七隈一丁目)で、メンバー自らの企画による室内楽「末永の森コンサート」を年4回開催。
問い合わせは電話 (電話 092-821-3338)またはメールで末永文化センターへ
九州交響楽団
第386回 定期演奏会
「年末に贈る極上ベートーヴェン」
ベートーベンのピアノ協奏曲「第3番」と交響曲「第7番」をお届けします。
生誕250周年の「ベートーベン・イヤー」の最後を飾るにふさわしい、革新的な名作2曲をお楽しみください。
【日時】
2020年12月20日(日)
午後3時(開場は2時)
【場所】
アクロス福岡シンフォニーホール
(中央区天神一丁目)
【料金】
S席5,700円、
A席4,700円、
B席3,600円、
学生席1,500円、
車椅子席(限定4席)3,600円
チケットの申し込みは、九響チケットサービス(電話 092-823-0101平日午前9時半~午後5時半)へ。
ホームページ(「九響オンラインチケット」で検索)からも購入できます。
※未就学児入場不可
【出演】
指揮/小泉和裕
ピアノ/小菅優
プレゼント
「第386回定期演奏会」のA席入場券を抽選でペア5組に差し上げます。
はがきに住所・氏名・年齢・電話 092-番号と「最近幸せを感じたこと」を書いて、2020年11月25日(必着)までに広報課「九響」係(〒810-8620福岡市役所10階)へ。
当選者には、2020年12月1日ごろ直接入場券をお送りします。