中央区トリビア
第9回 天神周辺にあるルネサンス様式の建物
Y氏(山田孝之)
中央区PR動画「中央区トリビア」(中央区ホームページで検索)の案内人。「福岡路上遺産」(海鳥社)を執筆、山田孝之の人気ブログを運営中。
今回は天神周辺に残るルネサンス様式の建物を紹介します。
昭和通りを天神から中洲方面に歩くと、那珂川の手前に福岡市赤煉瓦(れんが)文化館(天神一丁目)があります。福岡市赤煉瓦(れんが)文化館は明治42(1909)年に旧日本生命保険株式会社の九州支店として建てられ、国の重要文化財に指定されています。現在は文学関係の資料を展示する福岡市文学館として使われています。
赤煉瓦文化館の斜め向かいにある日本銀行福岡支店(天神四丁目)も、昭和26(1951)年にルネサンス様式を取り入れて建造された建物です。全国の支店の中で最も古く、老朽化のため今年の10月に建て替え工事が始まりました。新しい建物は外観に現在のデザインを一部残し、平成33年に完成する予定です。
福岡県公会堂貴賓館(西中洲六丁目)はフレンチ・ルネサンス様式の建物で、鮮やかな緑色の外観が特徴的です。この建物は明治43(1910)年に開催された第13回九州沖縄8県連合共進会の来賓接待所として建てられたもので、土木技師の三條栄三郎氏の設計です。三條栄三郎氏は、現在の天神中央公園にあった旧福岡県庁舎や太宰府天満宮の楼門の設計も手掛けています。