日本の稲作のルーツが学べる
板付遺跡に行ってみよう
福岡市博多区には数多くの文化財や史跡があります。
その中から、国指定史跡「板付(いたづけ)遺跡」を紹介します。
JR博多駅からバスで30分ほどの集合住宅などが建ち並ぶ住宅街に、緑で囲まれた敷地が広がっています。日本の稲作の始まりについて学べる板付遺跡です。
板付遺跡の発見
昭和25年に一人の青年がゴボウ畑で縄文式と弥生式の土器を一緒に発見したことをきっかけに、この地で発掘調査が始まりました。その結果、「濠(ほり)」と呼ばれる大きな溝に囲まれた「環濠集落(かんごうしゅうらく)」で、その内側に住居や食糧を貯蔵した「ムラ」の跡であることが判明しました。
周辺には水田の跡も見つかり、近くの川から用水路を引き込んだり、水路から田んぼへ水を流す井堰を設けたりするなど、当時の土木技術の様子も分かりました。
板付遺跡の今
板付遺跡は、日本の稲作文化と当時の生活を伝える貴重な遺跡として、昭和51年に国の史跡に指定されました。
現在は、二千数百年前の弥生時代を体感できる遺跡公園として整備されています。当時の集落や水田の様子などが再現され、竪穴(たてあな)式住居は実際に中に入ることもできます。
復元された水田では、春と秋に祭りが行われています。2018年10月27日の「板付弥生のムラ秋祭り」は、「ムラ長(おさ)」による収穫の儀式で始まり、450人の参加者が稲刈りや土器での炊飯、餅つきなどを楽しみました。
出土品や古代の生活の様子を展示した「板付遺跡弥生館」では、復元された道具を実際に使ってみることができます。
板付遺跡で、歴史を楽しく学んでみませんか。
【問い合わせ先】市史跡整備活用課
電話 092-711-4783
FAX 092-733-5537
≪板付遺跡弥生館 施設情報≫
【場所】 板付三丁目21-1
電話・FAX 092-592-4936
【料金】 無料
開館時間 午前9時から午後5時(入館は30分前まで)
休館日 2018年12月29日から2019年1月3日